本書のこと
「ああ、この人! このテレビ、よく見ていたわ!」と、懐かしむ人も多いことでしょう。この人とは、テレビ東京の生放送番組「レディス4」の司会者だった小林節子さん。高崎一郎さんと共に番組の顔として約20年務めたアナウンサーです。この番組はテレビショッピングの走りともいわれ、番組名がリニューアルされて現在も放送されています。
小林さんはフリーアナウンサーとして活躍後、華やかな世界から一転して、2000年に八ヶ岳のふもと長野県原村に移住されました。自然とともに暮らす中で、たくさんの魅力的な人々と出会います。
そんな日々の様子をつづったエッセイ「八ヶ岳のふもとから」が、月刊『すこ~れ』誌に2011年から連載されています。現在も続いているこのエッセイ5年分をまとめたものが、このたび『女ひとり 古希に家を建てる』という題名の本になりました。
原村に住んで16年余り、横浜生まれの「浜っ子」、小林さんのノリの良さのせいか、人が人を呼んで人の輪がどんどん広がっていきます。小学校に招かれて元気な子どもたちにびっくりしたり、お気に入りの車をぶつけてずっこけたり、勢い余ってホールを建ててしまったり、ときには別れにしんみりしたりもするけれど、愉快で前向きな日々が読みやすい文章で書かれています。
『女ひとり 古希に家を建てる』は、小林さんがテレビ出演したことでも話題になりました。たくさんの人とつながって生活することの楽しさを教えてくれる1冊です。
●プロフィール
フリーアナウンサー。
1945年3月17日、福島県浅川町に生まれ、横浜で育つ。慶應義塾大学文学部英米文学科卒。フジテレビに入局、6年間勤務したのちフリーに。1984年からテレビ東京の生放送番組「レディス4」の司会を約20年務める。2000年、長野県原村に移住し、住居に隣接した「リングリンクホール」を開設。2015年、同ホールを閉鎖。2016年春、新居を構える。