十年という歳月をかけて、少しずつ書き溜めてきた短編集です。 そこには、著者がかつて過ごした青春の断片や、会社員としての日々、そして奥様と共にした旅の記憶が、飾り気のない言葉で綴られています。
物語のあちこちに、著者が好んだ音楽や、心に留まった人々の面影、興味を惹かれた事柄などが、自身の経験と重なり合うように収められています。
ご自身が歩んできた道のりと、その時々に感じたことが詰まった、手応えのある一冊になりました。
レイアウト作業後の修正回数を抑えるため、事前にお客様へ校正ルールを共有し、原稿のブラッシュアップを依頼しました。表記の統一(漢字・ひらがな等)を含めた原稿整理を完了させています。
膨大な原稿量を一冊に収めるため、二段組のレイアウトを採用しました。文字のサイズや余白を調整し、可読性を確保しています。
また、背幅が260mmと厚くなるため、製本には「PUR製本」を選定しました。耐久性が高く、ページが奥までしっかり開くため、手で押さえなくても読める「ハンズフリー」な使い心地となっています。


表紙と裏表紙は、著者の河原様が若いころお描きになられた油絵の作品を採用しました。表紙は自画像です。



著者 河原 由尚 様
定年を意識したころ、あるいは還暦を迎える前に少し大げさではあるけれど、これまでの人生を振り返ろうと思いました。会社でのトンデモ話を妻に話した時、「それって、小説に書いたら面白いんじゃない?」と言われたのもきっかけになりました。新聞記事で「ことこと舎」を知り、初めて東京に住んだ街が「三鷹」だったのも不思議な縁を感じました。
本の内容は、ビートルズに始まった一九六〇年代後半から七〇年代の洋楽にインスパイアされた話が多く、もちろんフィクションですが学生時代から社会人になって退職するまでの自分史に近い出来事もエッセンスとして含んでいます。
短編の内容はともかく、五百ページを超える分量でありながら、とても読みやすい文字の大きさと書体で表紙や本のデザインもイメージ通りの大満足の仕上がりとなりました。「ことこと舎」の編集者さんたちとのメールのやりとりだけで本が完成できたことも、遠方にいる身としては助かりました。
これまで知人や友人にいくつか本を渡したのですが、小説の内容より表紙の絵画(一応、私が若かりしころ描いた油絵)の方が好評なのは少々複雑な心境ではあります。
巻末にはおすすめの楽曲もひとこと付きで紹介しているので、ロック・ポップス黄金期の名曲を流しながら読んでいただければ幸いです。
