お世話になっている皆さま、名刺交換していただいた皆さまへ
(配信希望・停止は、hon@kotokotosya.jp まで)
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東京も梅雨入りです。いかがお過ごしでしょうか。
さて少し前、3月のことですが、私の家で購読している朝日新聞の販売所が閉店しました。朝日新聞は私が暮らす三鷹市などの武蔵野エリアでは、購読者日本一の読売新聞よりも朝日新聞の新聞購読者が多く、全国的に見ても特異な地域だと聞いていました。民間データ(オーロラ印刷 https://www.aurora-print.com/busuu-tama.html)で調べてみると確かに武蔵野エリアの各市の購読トップは朝日新聞で、特に三鷹市は朝日20,050、読売7,100、毎日4,000と断トツのトップになっていました。「その朝日がなぜ」でしたが、閉店に追い込まれたのは、やはり紙の新聞購読者の激減によるもののようです。電車の中で紙の新聞を読む風景がなくなって久しく、代わってスマホに目を通している人ばかりとなりました。そのとばっちりを食ったように電車の車両内広告の空きも目立ち始めています。
紙の良さ、Webの良さがそれぞれあるのは重々承知ですが、朝ポストから新聞を取り出し、テーブルの上に新聞を広げて「さて今日は」と見出しを拾い読みして、気になる見出しの本文記事を読むという時間は、私にとって、毎朝脳が楽しみにしている脳の朝食時間であり脳のラジオ体操のようなものなのです。
幸い我が家の朝日新聞は、市内の販売所が引き継いでくれて、何事もなく購読できていますが、時代の波が怒涛の如く押し寄せていることを肌で感じる今日この頃です。今日(6月9日)は休刊日。新聞が恋しくこんな話になりました。(K)
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先月、滋賀県彦根でNPO法人日本自費出版ネットワークの「2025彦根全国大会」が開催された。63会員の小さな団体だが、会員は旭川から奄美大島まで全国に散在している。当日の彦根は茶道の表千家の全国大会と重なり、街ではあちらこちらで着物姿のご婦人たちと遭遇することになった。
私は大会前日に現地入りし、東近江市の「ガリ版伝承館」と、近江八幡市の「旧近江兄弟社小学校図書館」と、彦根市の「サンライズ出版」に伺った。
「ガリ版伝承館」は、日本に謄写版(ガリ版)技術を紹介し、その道具を製造販売した堀井新治郎父子の本家を改修したもので、ガリ版道具とガリ版作品を展示し、体験会も開催する施設となっている。運営を担っているのは「新ガリ版ネットワーク」で、2年前当社がガリ版道具一式をお借りしたところである(https://note.com/bunshin_kawai/n/n652d224aaee4?magazine_key=m465d7282594e参照)。
その時の担当者である岡田さんにお礼を兼ねての訪問であった。担当していただいたのが岡田文伸さん。お互いの名前と社名に驚いたのである。展示されていたガリ版多色刷りの印刷物は当時の高い技術と芸術性を感じ、私たち印刷業者の源流となる印刷技術に感動した。
ご存知のように、印刷技術はグーテンベルク発明の活版印刷とエジソン発明の謄写版印刷の二つの大きな流れがあり、謄写版はその簡易性から軽印刷と呼ばれ一段低く見られていた。確かに、電力を使わない簡易な設備による印刷は「軽」である。しかしながら、その簡易な印刷方法で、活版印刷でも難しい多色刷りの印刷物を生み出したのである。
堀井新治郎は、発明者のエジソンとも交流があり、2022年(令和4年)にエジソンから堀井新治郎宛の手紙も発見されている。岡田さんにエジソンの印刷原理が日本で花開いた理由をお聞きしたら、同じように思っていた答えが返ってきた。ガリ版は、名前の通り、細かいヤスリ板の上に置いたロウ原紙を鉄筆でガリガリと切り(「切る」という言葉を使うが、穴があくまで切らないで、ロウ部分を削り取る感じ)、その部分にインキがにじみ出て用紙に付くいう印刷方式である。ということは、ロウ原紙のベースとなる原紙は、鉄筆でガリガリ削っても簡単に破れず丈夫であることが求められるのである。
ここで堀井氏が思いついたのが日本の和紙であった。エジソンの原理は、美濃や四国の和紙によって花開き、簡易だけど奥深い印刷方式を完成させたのである。電気を使わず、言語も手書きだから自由に表現できる印刷方式は世界からも歓迎された。3年前、謄写版のロウ原紙などの販売で創業した岐阜の大東化工の「謄写技術資料館」を訪れたとき「つい最近まで途上国に謄写版機材を輸出していました」と大東化工の神山公一会長が語っていた。軽薄の「軽」ではなく、身軽の「軽」なのである。(川井信良)
ガリ版伝承館
https://www.city.higashiomi.shiga.jp/bunka_sports_shougaigakushu/rekishi_bunka/1003181/1003189.html
ダイトー 謄写技術資料館
https://www.daito-chemical.com/museum.html
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島商品をご用意してお待ちしております。
日時:7月13日(日)10:00~17:00
場所:東京たま未来メッセ
東京都八王子市明神町3丁目19-2 JR八王子駅、京王八王子駅
詳細:https://www.instagram.com/hachioji.kitaguchi.marche.2022?igsh=MXZrYThrbXU3bncwdw%3D%3D
横浜開港記念会館で、「絵本学会」様の横浜大会が開催されます。
当社で制作・発売を受託している絵本学会機関誌『絵本BOOKEND』の最新号やバックナンバーの販売もあります。
日程:6月21日(土)~22日(日)
場所:横浜開港記念会館
神奈川県横浜市中区本町1-6
詳細:https://ehongakkai.com/taikai/report.html
『絵本BOOKEND』ぶんしん出版BASEショップ
https://bunshin.base.shop/categories/3255192
キン・シオタニさんの初期作品から本展覧会のために書き下ろした新作までおよそ100点を展示し、30年にわたる画業を余すことなく紹介します。
会期:2025年4月25日(金) ~ 2025年8月31日(日)
会場:彫刻の森美術館 丸太広場 キトキ
神奈川県足柄下郡箱根町ニノ平1121
詳細:https://www.hakone-oam.or.jp/specials/2025/mukiryokubakuhatsu/
小金井市観光大使の「キンシオ」さんが、桜、坂、玉川上水など小金井をさんぽ。
見て、聞いて、調べた、このまちのおもしろいところを紹介するトークライブです。
日時:2025年8月2日(土)14:00開演
会場:小金井 宮地楽器ホール 大ホール
料金・詳細:https://koganei-civic-center.jp/calendar/2025/08/058519.html
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著:宍戸治重 様/サイズ:A5変形判(148×188mm)/頁数:192頁/製本:ソフトカバー、小口折/発売:ぶんしん出版/価格:1,980円(税込)/発行日:2025年5月20日 初版第1刷発行
ことこと舎刊行一覧 https://kotokotosya.jp/book/book44/
BASE https://bunshin.base.shop/items/108437707
amzon https://www.amazon.co.jp/dp/4893902245/
纂修:医王山 常性寺 第二十五世 榮夫様/サイズ:A5判/ページ数:174頁/製本:ソフトカバー/発行日:2025年4月7日
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